女性の尿もれ

尿もれとは

尿もれとは、排尿の意思が無いのに、トイレ以外の場所で尿が出てしまうことです。 尿失禁とも呼ばれます。 尿もれは女性に多く、日本人では成人女性の24.3%を占め、約4人に1人の割合で尿もれの経験があると報告されています。 30歳代以下の若い年代にも、尿もれは少なくありません。 40?50歳代では、高い頻度で尿もれがあります。 その後、年齢が上がるごとに重傷度も上がっていく傾向にあります。 尿もれには、お腹に力が加わった時にもれる「腹圧性尿失禁」と、突然尿意が起こってもれる「切迫性尿失禁」と、両者を併せ持つ「混合性尿失禁」があります。 女性の尿もれは、腹圧性尿失禁が49%と一番多く、ついで混合性尿失禁29%、切迫性尿失禁21%となっています。 尿もれは、さまざまな方法で改善する事が可能です。 諦めたり、我慢したりしないで、尿もれで困っている場合は、受診をして相談しましょう。...

腹圧性尿失禁とは

女性の尿もれで一番多い、腹圧性尿失禁は、お腹に力が入ったときに起こります。 たとえば、「重い荷物を持つ」「咳やくしゃみをする」「スポーツをする」などの時に尿もれが起こります。 それが進行すると、「歩く」「階段を下りる」「小走り」などのちょっとした動作でも尿もれが起こることもあります。 女性の骨盤内には、膀胱や尿道、子宮、直腸などの様々な臓器があります。 骨盤内の臓器は、骨盤底(靱帯や筋膜や筋肉などの結合組織)が、ハンモックのように支えています。 こうして骨盤底により、尿道が支えられていることで、腹圧がかかっても尿もれがしないのです。 しかし、骨盤底が緩み、臓器を支えきれなくなると、腹圧が加わったときに、尿道が開きやすく、尿もれが起こってしまうのです。 こうして起こる尿もれを腹圧性尿失禁といいます。...

腹圧性尿失禁の原因

腹圧性尿失禁は、主に骨盤底の緩みによって起こります。 骨盤底は、加齢に伴い誰でも徐々に緩んできます。 特に女性は妊娠中に胎児の重みが加わり、出産時には胎児が産道を通る際にダメージを引き起こすために、骨盤底の緩みが悪化します。 妊娠・出産で腹圧性尿失禁になった場合、1年以内に改善します。 しかし、骨盤底の組織は、1度損傷を受けると加齢とともに再び緩みが進行しやすいので腹圧性尿失禁になりうる危険性があるので要注意です。 骨盤底が緩むと、腹圧で尿道が開きやすい状態になります。 尿道を尿道括約筋が締め付ける力も同時に弱くなります。 そのために、尿道や膀胱が腹圧で上から圧迫されると、その力に耐え切れず尿もれが起こるのです。 骨盤底が緩んでいなければ、圧迫する力に耐えられることから、腹圧性尿失禁は、骨盤底の緩みが原因で起こると考えられています。...

腹圧性尿失禁の検査法

腹圧性尿失禁で、生活に支障がある場合は、医療機関を受診しましょう。 泌尿器科や尿もれを診察している婦人科へ行くと良いでしょう。 尿もれで受診をすると、問診のほかに検査が行われます。 1、60分間パッドテスト 最初にパッドの重さを量ります。 水500mℓをパッドを着用して飲みます。 歩いたり、階段を上り下りしたりして腹圧をかけます。 また、強く咳込んだり、走り回ったりの動作などもいくつかして腹圧をかけます。 最後にパッドの重さを量り、最初の重さと比べます。 最初のパッドの重さより増えた分が、尿もれした量になります。 2、膀胱内圧測定 尿道から、カテーテルと呼ばれる細い管を膀胱に挿入し、生理食塩水などを注入しながら、膀胱内圧を測定します。 3、膀胱造影 膀胱や尿道の形や位置を、エックス線撮影を行い調べます。 膀胱内圧測定と膀胱造影は、手術を検討する場合にだけ行う検査です。...

腹圧性尿失禁の治療法

腹圧性尿失禁の治療は、体操や薬を使用する「保存的治療」と、負担の少ない「手術療法」に分けられます。 尿もれが軽い場合には、体操や薬で改善されるので、保存的治療を行います。 骨盤底筋体操は、骨盤底の筋肉を強化します。 3ヶ月間くらい毎日続けると、尿もれの程度にもよりますが、尿もれが起こりにくくなります。 薬は、β2刺激薬が使用されます。 β2刺激薬は、骨盤底筋体操の効果が現れるまでの間に使用される薬で、尿道括約筋の収縮が強まり、尿もれが起こりにくくなるものです。 手術を希望しない患者さんが、長期間使用する場合もあります。 これらの保存的治療を行っても尿もれが改善しなかったり、重い尿もれの場合は、手術が検討されます。 腹圧性尿失禁の手術は多数ありますが、主に最近では、「TVT手術」が行われています。 従来の手術に比べ、患者さんへの負担が少なく、入院期間も3日間くらいです。...



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